ネギの苗を植えたのは6月末。無事に活着して、順調に育っていました。

それから1ヶ月後、毎朝のルーティンである畑チェックをすると、元気だったネギがなぜか倒れてるんですね。
近寄って見ると、根元からバッタリ倒れてます。倒れた箇所をよく見ると、何かに折られた?切られた?ような感じに。これは雨風によるものじゃないと察し、調べるとネキリムシの仕業であることが判明しました。
そこで今回はネキリムシ発生の要因や特徴、ネキリムシの対策案を紹介します。
家庭菜園におすすめのネキリムシ農薬
ネキリムシが発生した要因は前作のジャガイモ
今年(2025年)の春夏は、土寄せ不要の栽培方法でジャガイモを作りました。その時にヨウトウガやニジュウヤホシテントウムシを多発させてしまいました。その中にネキリムシも紛れていたんです。

ネキリムシ、確かに土の中にいました。ヨトウガとネキリムシは姿や色が似ていることから、気づかなかった…よく見たら違うの分かるんですけど(笑)。
ちなみにネキリムシは指で軽く潰した程度では、殺せないほどの耐久力を持ってます。幼虫の中でも表皮がムチャ頑丈です。
ネキリムシはヨトウムシ(夜蛾)系統の害虫

ネキリムシという名は、「カブラヤガ」と「タマナヤガ」の幼虫の総称になります。
彼らが野菜の苗を狙ってくるのは、目の前に食べられるモノがあるから。特に初期段階の苗は茎が柔らかく水分もあるので、ネキリムシの好物。
ネキリムシが夜に行動するのは、昼に活動する天敵(鳥やカエルなど)から身を隠すためです。
事前にできるネキリムシ対策
土をよく耕す

土をしっかり耕すことは、ネキリムシの幼虫やサナギを駆除する物理的な手段として有効です。土の中にいるネキリムシたちを土の表面に出すと、天敵たちも集って食べに来てくれます。
1月や2月に耕す(通称:寒起こし)方法も、ネキリムシの凍死に期待できます。
農薬に頼る

ネキリムシに効く農薬は多々あります。なかでも有名なのがダイアジノン。ダイアジノンは有機リン系の殺虫剤で、有機リンは1950年代から活躍している歴史の長い農薬です。
ダイアジノンは適用幅が広くて使いやすいのが特徴。その汎用性から多用されたことで、今では効きにくい農薬にもなっているのだとか。虫たちが耐性をつけてしまっているんですね。
そのため、農家はさまざまな薬を組み合わせることでネキリムシを含む、さまざまな害虫たちからの被害を抑制しています。
そして家庭菜園ほどの規模なら、ネキリベイトがおすすめです。キャップを開けるだけで手軽に使え、容量もちょうどよく、コスパに優れた農薬になっています。
ネキリムシに効果テキメン。ネキリベイトの使い方

庭先や1〜3坪程度の畑なら、ネキリベイトがおすすめです。
使い方は、作物が植えてある根本にパラパラまくだけと簡単。ネキリムシが土の中にいれば自ずと出てきて、ネキリベイトを食べます。そしてノックアウト。
ネキリベイトの主成分はペルメトリンという、虫たちを一発でやっつける合成ピレスロイド系の農薬になります。

ネキリベイトを食べたネキリムシの様子(動画)
ネキリベイトでネキリムシを退治してから、ネギたちも元気を取り戻して育っています。株は減ってしまいましたが、土の中に眠ってたネギたちも顔を見せています。
ネキリムシの被害は事前の防除が大切

ネギが倒れていなければ、ネキリムシと対峙するのはもう少し後になっていたかもしれません。相まみえることができ、ネキリムシについて調べることができたので万々歳です。
家庭菜園や小規模で野菜を作ってみると、畑ではどのようなことが起きているのかが身近に分かるので、それが楽しいですよね。自分で体験するのでは、解像度がまったく異なります。
上手に収穫できることや、病害虫の被害をチェックできるのが、家庭菜園の醍醐味かもしれません。
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